私は性格的にめんどうなことはあまり言いたくないタイプ*1……なのですが、
最近、私の議論の要約/話の書き起こしをご掲載いただくことが多くなり、かつ原稿チェックが入れられない場合がそこそこあります。そのこと自体は、最初からわかっていれば問題なかったり、言いたいことが概ね伝わるような内容であれば、あんま抗議とかをする気力は弱いのですが、「おまえ、あそこで、あんなことを言っとったやんか」みたいなことを言われても困るので…
そうした取材をいただいた際に向けた、簡易チェック用まとめページということで、便宜的に、下記まとめさせていただきます。(実際の表現=言い換え、同義表現ではありません。)
ゲームに関わる概念
- 1.使わない表現:「ゲーム性がある」「ゲーム性が高い」
- 実際に話していると思われる表現:駆け引きの楽しさ、戦略性、作品としての方向性、ゲームの楽しさ
- カギ括弧つきで「ゲーム性」という言葉を用いることはありますが、ベタにこの言葉を使う可能性は現時点で、ほぼありません。
- ご参考:「ビデオゲームの議論における「ゲーム性」という言葉をめぐって 」---http://www.critiqueofgames.net/paper/gamesei.html
- 2.使わない表現:「遊び」、「ゲーム」、「面白さ」を同義で使うこと
- 遊び/ゲーム/面白さは、それぞれ重なるところはある概念ですが、私の中ではそれぞれ違った概念です。たまに雑に言うこともありますが、だいたいは使い分けていますので、同義だと思って置き換えないでいただければ幸いです。
断定的/価値判断的表現:
私個人の感想として「これは面白い/あんまおもろくない」という価値判断はけっこう言いますが、無前提に「正しい」「本質的」「健全」等の表現は、まず間違いなく使いません。断定表現を使う場合は、ほとんどの場合、他人についての話題(「○○さんは、〜だと言っている」)という言い方が多いと思います。
- 3.使わない表現:「本質的に」、「本質は」
- 実際の表現:ロバストな性質があると思われる、実際的には、理由として考えられるのは〜、それ抜きでは成立しない、相関が強い、因果関係がある可能性が高い
- 4.使わない表現:「正しい」
- 実際の表現:相対的に妥当性が高い、正当性を主張できる、レジティマシーが確保されている、一定の合理性がある、経済的合理性を考えると、社会的合意が構築されているかを考えると、○○の話はほぼ同意できる、正解とされている、一致する
- 5.使わない表現:「健全である」
- 実際の表現:私は望ましいと思います(「私は」という一人称が付きます)
- 6.「中立的立場からすると」「客観的には」
- 実際の表現:第三者的には、その良し悪しの評価は一端脇に置くとして、そこで中立性を志向する立場を選択しようとした場合(「志向する」の一言が付きます)
*1:「和を以て貴しとなす」的マインドよりは、揉め事を一つ抱えると頭のリソースがとられてほかのことに気が回らなくなるのが嫌