Critique of Games メモと寸評

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『ピクミン』はいろいろとすばらしい。

いまさらだが、友人から『ピクミン』を貸してもらってプレイ。これは傑作。シムアント、レミングスLOLあたりで、「イイ!」と感じられる人には強く推奨。
にしても、『FFCC』でも用いられているが、「日記」システムというのはなかなかにすばらしい。例えば、ゲームの上でプレイヤーが偶然に起こした事件というは、いままでのゲームであれば、それを「事件」として成立すためには、プレイヤーがそれを「事件」として意識しうるか、どうかという点にかかっていた。
大体の場合は、ゲームの上で生じた事件――例えば、ピクミンであれば、誤ってピクミンを死なせてしまったようなこと、というのはプレイヤーによっては単なる「ゲームプレイ上のミス」としてしか捉えない。「やべぇ!ミスッた!」とか言って淡々とプレイしていくだけだろう。
だが、ピクミンでの「日記」のシステムはそのような、偶発的なプレイが、「日記」に書き込まれてしまうことで、それをただの「ゲームプレイ上のミス」というポジションではないところへ変換してしまう。日記に「今日は私のミスでピクミンを死なせてしまった。あの悲しそうな目が忘れられない」と書き込まれたのを見たときに、そこでピクミンをしなせてしまったプレイヤーのミスはただの「プレイヤーのミス」という何度でも繰り返し反復されうるものではなく、PCにとって反省すべき悲しき「事件」としての固有性を刻まれることになる。

ピクミン