Critique of Games メモと寸評

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Steve Reich Works 1965-95

amazonギフト券を貰ったので、せっかくだからたまには本とゲーム以外のものを買おうと思い、スティーブ・ライヒの1965年〜95年までの仕事をまとめたボックスを購入。我ながらひさびさにちょっとした小金を放出した気分です。
 中期以降のライヒの仕事は期待通り、どころか自分が思っていた以上に素晴らしくて感動してしまったのだけれど、初期のライヒの作品のあまりのイカレっぷりにもまた驚きました。初期の仕事の一つである『It gonna rain』なんかがまさに「単調なリズムの繰り返し」以外の何者でもなくて、たとえてみれば、「キズの付いたCDがデータの読み込みに失敗して同じ1秒ぐらいのフレーズを延々とリピートしながら、徐々に読み込んでいる場所が0.1秒単位で進んでいく」ような壮絶な仕上がりです。(おそらく、本当に傷つきCDだったとしても気が付かない)。
 音楽理論とかでグチグチ言えちゃうタイプの人は、いいのだろうけれども、そこらへんの部分の教養データベースが貧弱な私にはちょっと無理でした。ええ。
 高校の頃の合唱部の友人に『ライヒ・ベスト』を貸したら「おまえ、これはオレに対する嫌がらせか?」という予想だにしていなかった反応を返されて、ライヒを素で好きな私はしょげてしまったことがありますが、『ライヒ・ベスト』はさておき、これを貸して「嫌がらせ」と言われても、まあ、仕方ない。初期のライヒの仕事はさすがに私ですら、愛好する対象の音楽として聞くことは無理があるかもしれない…というか、ありました。これに小金をはたいてしまった自らに若干の後悔の念を覚えつつ、まあ、でもトータルで言ったらオトクだった…かなあ。やはり、ろくな金も無いのに、ブルジョワめいた消費はやめておこうか…などとヘタレた気分に陥った次第。
 

 次に音楽CD買うときは、声明のCDでも買おうかな、と。amazonで「声明」を検索してみたけれど、さすがにこの「永平寺〜声明・只管打坐の世界〜」は買いえないという気分がしましたが。

内容(「CDジャーナル」データベースより)
曹洞宗の修行道場である福井の永平寺で録音された声明(読経)と只管打坐(ひたすら座禅をする)の修行風景ある。太鼓が五つ打たれ,朝5時を知らせる「更点」から始まり,座禅をお開きにする「大開静」から就寝を知らせる「開枕鈴」までを音でたどる。

誰か買ってみませんか?