このセリフには驚いた。
「ど、どうなってんだ!?
コインばっかりでキノコがでない…。」
「ばかめ!
スーパーマリオは裏技とかくれキャラの集大成ゲーム。
すべてをしりつくしたこのおれの腕を見るがいい!!」
以上は1985年からコロコロコミックに連載されていた『ファミコンロッキー』三巻、P139からの引用である。
このセリフは、ゲームファンなら絶対に驚いていいセリフの一つだと思う。今でこそ、スーパーマリオといえば、ゲームの中のゲーム。伝統の中心に位置してキングの位置を占めているといってもいいような作品だが、当時でいえば、そのような「伝統」はあたりまえのようになかったわけだ。
85年から流行しはじめた「裏技」と「隠れキャラ」というブーム*1にのった最先端。伝統を踏まえた何かだったり、「ゲームの面白さの普遍性」とかといったものを踏まえたものとして語られるものではなくて、その時代的特殊性を強烈に孕んだ、普遍性とは全く逆の立場から語られている。