Critique of Games メモと寸評

http://www.critiqueofgames.net の人のブログです。あんまり更新しません。

渡辺 修司、中村 彰憲『なぜ人はゲームにハマるのか』を読んだので、著者らまじえてUST読書会をしましたよ

一応、立命館RCGSのイベントということで。
データのURLだけとりあえず案内しておきますね。

  • 参加者(敬称略)
    • 渡辺修司(著者)、中村彰憲(著者)、井上明人(コメントパワポ作成)、松永伸司(Skype経由でコメント)、吉田寛(最後2時間ぐらいコメントで参加)

 それとあと、プレゼンの最後のほうで「この表記は要解説」などとしているところがありますが、著者本人らによる、「補講」の記事が二つほど、SBクリエイティヴにUploadされたとのことです。

著者らと話してわかったことのいくつか

  • 1.まだ議論しながら、モチベーションが高い状態でモデルをつくっている最中でもある。
  • 2.人文系の作法というよりは、中村さん的には、現場の知をどう明示化していくか、というナレッジマネジメントの文脈でやっているとのこと。
  • 3.独自表記は、「サブゲーム間の循環構造」と「選択の分岐」の二つを同時に表してしまっているのではないか、と僕はツッ込んでいるけれども、渡辺体系のなかでは、循環構造は、問題にはされていない。なので、比較的シンプルな体系として一貫性をもっている。
  • 4.「最小単位」「基本単位」云々といったあたりの議論は、少なくとも数年前とくらべるとさほどこだわっていない
  • 5.ナレームについては、渡辺さんは、ナラティヴというよりは、フィクションの構成要素というような意味で使っているような雰囲気が強く、中村さんはもう少しナラティヴよりの文脈のようだ
  • 6.「効率」概念が、「効用」や「満足度一般」の概念に置換可能かどうか。(あるいは置換不可能であるとすれば、なぜ「効率」という概念であるとよいのか、が)まだ要議論、という印象。

 などなど。
 くわしくは、USTをご覧くださいまし。

 渡辺さん、中村さんをはじめご協力いただいたみなさま、ありがとうございました!

なぜ人はゲームにはまるのか