ドイツから戻ってきたら、持病が少し悪化して、通常時の4割ぐらいのパフォーマンスになっております。井上です。
というわけで、8月15日~17日にかけて第4回国際日本ゲーム研究カンファレンス(Replaying Japan 2016)で下記のような内容をしゃべってきました。
- やったこと:日本でしか有名でない(可能性が高い)ゲームと、英語圏でしか有名でない(可能性が高い)ゲームを、いろいろとデータを引っ張りあわせて、調べたよ。あと、日本語圏と、英語圏でほぼ均等に有名なゲームも調べたよ。
- 国内でしか有名でないゲームの特徴:バンダイとかチュンソフトとかが多め。時期的には90年代中盤のゲーム。ジャンル的には、AVGとRPG。
- 英語圏でしか有名でないゲームの特徴:80年前後のアタリVCS系のゲームとかが国内のゲーム史関連の話の中で言及されることが少なめ。ジャンル的にはACT,STG
- 日本語圏と、英語圏でほぼ均等に有名なゲーム:圧倒的に任天堂。マリオ、ゼルダ、ドンキーコング、ポケモン、Wii Fit、Wii Sports。あとは、MGSとか、パックマンとか。
- 国際的にゲームの動向を追っているというような人でも、けっこうそれぞれの地域のローカルヒストリーの特徴みたいなことをつかむのは難しくて、言語の問題もあるし、同時代性みたいな問題もあって、そこにはある程度、壁がある。基礎資料として、こういったデータを整備、共有していくことは重要だと考えています。
- 今回ピックアップしたデータは、まだ不完全なところがあり、Portalが英語圏でしか有名でないものなっていたり、Ingressが日本語圏でしか有名でないものとしてピックアップされてしまっているので、より元データをきちんと整備する必要があります。データのクオリティがある程度以上になったら、データを公開しようと思います。
Replaying Japan 2016のそれぞれの発表の概要は、アルバータ大学のGeoffrey Rockwell先生がまとめてらっしゃいますので、ほかの方の発表も含めて見たい方は下記をごらんください
philosophi.ca : Replaying Japan 2016
なお、Replaying Japan 2016のプログラムは下記を参照
http://home.uni-leipzig.de/jgames/replayingjapan2016/program/