Critique of Games メモと寸評

http://www.critiqueofgames.net の人のブログです。あんまり更新しません。

このブログについて

主にゲーム研究等に関わるテーマのメモです。 プロフィール(井上明人 INOUE Akito): CURRICULUM VITAE/履歴書・業績書 - Google スプレッドシート Research map:https://researchmap.jp/akito_inoue/ http://www.critiqueofgames.net/2001/03/post_1.htm…

ハンス・ロスリングほか(2019)『FACT FULLNESS』

昨年のベストセラー本。隅々まできっちりとではないが、ざっくり読んだが、読む前に抱いていた印象がだいぶ変わった。 なんとなくの印象で、本の売り方のうまい欧米のライターかなんかが書いた、わかりやすい本かなんかだろうと思っていただのが、アオリがう…

ゲーム研究という分野も歴史がないなりに10年以上が経過した

吉田さんと、松永さんの対談 news.denfaminicogamer.jp (吉田)……アドバイスはいくらでもできますが、本当のことを言えば、ゲームのことしか知らない人よりも、ほかの分野のこともたくさん知っている人の方がゲーム研究に向いていると思いますね。 松永氏:…

Jesper Juul に対する「だめな批判」とそのボーダーライン

たいした、エントリーではないのだが、Jesper JuulのClassic Game Model に対する、「うーん……、そんなこと言っても仕方なくない?……」みたいな批判を聞くことが多くなってきたので、短めに釘を指しておきたい。 1.JuulのClassic Game Modelは、ビデオゲー…

「豊かな批評」の話のつづき

どこからが豊かな批評なのか - Critique of Games メモと寸評 のつづき。 松永くんからのコメントもらったのだけど、ここ数年Twitterを見すぎないよう、15分以上Twitterを見るとはじき出される設定にしているので、こちらでコメント返します。 事実確認的な…

どこからが豊かな批評なのか

#本記事の想定読者はラーメン界隈の人ではないので、ご了承ください。 松永くんの「ビデオゲームは芸術か:『ビデオゲームの美学』3章をわかりやすく書く」を読んだ。 http://9bit.99ing.net/Entry/96/ 大筋の議論は勉強になったというか、松永くんにいまま…

『連ちゃんパパ』よんだ/「クズ」への許容の限界をつきつける作品

#ネタバレを含みます www.mangaz.comざっくりした感想 話題になっていたので読んだが、たしかにこれはクズいなと言われているのはよくわかった。いろいろと酷い。 ネット上だと『闇金ウシジマくん』と比較しての議論が多いが、『じゃりン子チエ』のテツや、…

ゲームとダイエット

ゴールデンウィーク前に、BMIが23ぐらいになっていたのを、ゴールデンウィークでBMI22まで減らした。別に激ヤセとかではまったくないけれども、30歳を過ぎたあたりから、油断すると体重が増えていくので、半年に一回程度は体重維持をしている。 さて、ゲーム…

DH系、使えそうなツール等メモ

GAMECIP | The Game Metadata and Citation Project GameSageはそこそこやりたいことのイメージはわかる https://geobrowser.de.dariah.eu/

お知らせ:シリアスボードゲーム『コモンズの悲喜劇』

私が作成に関わっているシリアスボードゲーム『コモンズの悲喜劇』の情報が公開されました。「共有地の悲劇」に関わるジレンマを体験できるゲームです。けっこう何度もテストプレイをして、こちらの想定する手順で楽しんでいただいた方には、かなり好評を得…

重要なドキュメンタリー映画作品?のデータリスト

重要なドキュメンタリー映画作品を手に取りやすいリストにしたものが見つからなかったので、すこし、下記にまとめる。山形国際ドキュメンタリー映画祭のデータは、見にくかったので、データセットをgoogle spreadsheetにつくった。 1.ドキュメンタリーの賞…

2019年は、日本のゲーム研究のステップアップを実感できた年

謹賀新年。あけましておめでとうございます。 2019年は、制度的な面で、日本の人文系のゲーム研究が徐々に、それなりな感じのする雰囲気になってきた年だと言えるのではないだろうか。 2019年に日本の人文系のゲーム研究であったことを簡単にまとめると、 書…

エリート高校の効果ナシ、という論文

成田くんが紹介( https://www.tkfd.or.jp/research/detail.php?id=2969)していた論文。 回帰不連続分析こと、1点差で高校に入れなかった組と、入れた組のその後の成績を比べた場合、ほとんど差はでなかった(どころか、むしろややマイナスの効果があった…

社会応用系ネタ集積

グリーンピースがマインクラフトを使って、欧州における違法伐採をストップさせたという話 www.adweek.com

gaming disorderの報道関連について、思ったことのメモなど

簡単なメモ gaming disorderに関する議論は、調べればすぐわかることだが、Griffithsらなどの研究等を筆頭に、「科学的」なプロセスでの国際的な合意形成に向けた議論は積み重ねられている。単にgoogle scholarで、ぐぐって読んでほしい。たとえば、下記のレ…

田中辰雄・浜屋敏(2019)『ネットは社会を分断しない』角川新書 メモ

基本的な主張: 2章:ネットの書き込みの分極化は確認できる。 3章:中高年のほうが、分極化は強く観察される 4章:2章と3章の乖離を説明するための検証 5章:選択的接触の実証研究 6章:ネット世論と実質分布の乖離を指摘 関連する書籍・論者: 辻大介 笹原…

RPG学研究 Japanese Journal of Analog Role-Playing Game Studies

RPG学研究が公刊されたとのこと。 https://jarps.net/journal/issue/view/1 基本的にCRPGではなく、TRPG研究という理解でいいのかな? 英語圏でも、「Role Playing Game Studies」を冠する本がZagalやDeterdingsらによって出されているので、名称的には、こ…

瀬戸内哲学研究会「eスポーツの倫理学」

@広島大学です。山陽道をどんどんと西に移動しています……。 https://drive.google.com/file/d/19LrqFPLlLRSecinGoYQeyqphJs0rnOvo/view 日時:2019年9月4日(水)場所:広島大学東千田キャンパス 東千田校舎A棟404講義室 第一部 eスポーツ倫理研究キックオフミー…

FIT講演:ゲーミフィケーションの「次」のステップに向けて

岡山にいます。 FIT2019 第18回情報科学技術フォーラムにて「ゲーミフィケーションが拓くサイバーワールドの可能性」東京情報大学の河野 義広先生にお招きいただき、岸本先生、坂井先生らとセッションでお話をさせていただきました。 井上の話としては主に、…

メモ「ビデオゲームの世界はどのように作られているのか? --松永伸司『ビデオゲームの美学』をヒントに」

2019年8月31日イベント https://univ.osaka-seikei.jp/news/747 のメモです。 (井上:………)の部分は、思ったことのメモです。 -------------------------------- 加藤隆文(大阪成蹊大学) 司会松永伸司三木那由多ナンバユウキ■松永伸司発表 松永による資料…

笹原和俊『フェイクニュースを科学する』(2018、化学同人)メモ

基本的な先行研究などを含めて、よくまとめている良書で、勉強になり、非常に面白かった。 特に、三章がこの分野での実証系の先行研究を丁寧に紹介しており、素晴らしい。 ■一章 略 ■二章 認知バイアスについての一般的な研究を紹介する章。認知バイアスにつ…

ミゲル・シカール『遊び心の哲学』関連メモ

目次: 良かったところ 原注リンク集 松永X吉田 対談 追記:松永返事へのコメント 特に丁寧ではないメモです。 おくればせながら、ようやく読む時間をつくったので、 良かったところ メタケトル 建築家へ(7章) 学術的な議論への応答は本文ではなく、脚注…

システマティックレビューの方法論

2014年の医療ガイドラインのpdf。 システマティックレビューの分類(質的・量的)、すすめ方についての話がまとめられており、示唆的 http://minds4.jcqhc.or.jp/minds/guideline/pdf/handbook2014_4_1.1.pdf

ゲーム論とサイボーグ

関連論文収集用のページです。 ◆Keogh, B. (2015). A play of bodies: a phenomenology of videogame experience. https://researchbank.rmit.edu.au/eserv/rmit:161442/Keogh.pdf 240ページの「Players as Integrated Cyborgs」あたりで明確に「ゲームプレ…

吉田さん「プレイバー論の射程」

読んだので、短いメモ。 吉田 寛「プレイバー論の射程」『ポップカルチャー・ワールド概念を用いたポップカルチャー美学の構築に関わる基盤研究 研究成果報告書 2016-2018年度 2018年度研究集会「インスタ映えの美学 ─溶解する『写真』と『現実』」』室井 尚研…

2019年度からの職位について

2019年4月1日からの職位は下記の通りとなります。 立命館大学映像学部 専任講師 京都大学文学研究科 非常勤講師 同志社女子大学 学芸学部メディア創造学科 非常勤講師 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員 メインの勤務先は引き続き…

PLANETS vol.10、宣伝と途中までの感想など

『PLANETS vol.10』、10月5日に発刊されました。 さいきん、ネットから少し遠ざかっているなか、研究メモ以外のひさしぶりのエントリが宣伝的なエントリで恐縮なのですが…。 ふわっとした宣伝&感想などだらだら書きます。 PLANETS vol.10は、「戦争と平和」…

ビデオゲームプレイヤーの認知向上・変化について

例によってWiki的な、先行研究整理用のメモです。 Green C.Sが、ビデオゲームプレイヤーと、非ゲームプレイヤーを比較して、認知機能に差があることを示している。 Green, C. S., & Bavelier, D. (2003). Action video game modifies visual selective atten…

論文メモ:Richard N. Landers

Richard N. Landers https://rlanders.net/ ミネソタ大学の心理学者、big 5の研究とかをやっていた人だったが、最近はゲーミフィケーションまわりでもいろいろと活躍されていらっしゃるらしい。 Defining Gameful Experience as a Psychological State Cause…

ゲーム研究関連で困る訳語

エルゴード的、エルゴード性 frivolous(不真面目な、軽薄な、馬鹿げた) Frivolity(浅薄、軽薄、不真面目) phantasmagoria((走馬灯のように)移り変わる幻影[幻想]. )