Critique of Games メモと寸評

http://www.critiqueofgames.net の人のブログです。あんまり更新しません。

近場の出演予定、インタビューなど

出演予定のもの

一般の方がオープンに参加可能なイベントでの出演予定を書いておきます。

  • 2012年3月17日(土)13:15 〜 17:00

 

現時点で、読める/見られる書籍『ゲーミフィケーション』関連のウェブ上のアーカイブ

書籍『ゲーミフィケーション』 反応まとめ

こちらに書評の反応まとめておきます。(おいおい追加)

再告知&急遽変更!

それと、本日ですが、
クローズアップ現代ゲーミフィケーション特集がされますので、その裏番組として、コメントしながらUSTさせていただきます!

http://www.s-dogs.jp/dgame/Event/radio01.html

濱野(智史)くんも、放送が終わったあとにかけつけてもらうことになりました!

「ゲーミフィケーション」:バズワードになってもいいけど、消費はしてもらいたくない件

 隊長…ではなくて山本一郎さんからコメントいただいておりました

今日の蜘蛛の糸メソッド
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2012/01/post-dca5.html

 この告知文は私が書いたわけではありませんが、私が同意したものですので、一応、わたしがこの告知文の責をもつ、ということで応答させていただきます。
 隊長にコメントいただいているように、告知文のところは、ご指摘いただいたようにも読める(俺たちの専売特許!!)というのは確かにそうだろうと思います。
 ですが、まあ、さすがにそんな痛々しい立場宣言をさせていただきたいわけではなく、「井上」や「深田」といった特定の人がの専売特許になるものだとは、もちろん思っておりません。

 告知文をもう少し敷衍するならば、こういうことです。
 たとえば、「ゲーミフィケーション」というと、もっとも浅薄な理解としては<「バッジ」や「レベル」を設定すれば、ゲームになる!>みたいなものという印象をもたれ、批判されています。この文脈は、ある意味で海外でゲーミフィケーションの議論をやっている人たちが、話をわかりやすくしようとしすぎた結果として生じてしまったある種の誤解だと思うのですが、誤解のほうがわかりやすく、広まりやすいインパクトを持っています。
 希望がもたれているもの、とうさんくさいもの、はどちらとも曖昧であり、ほんの少しのスイッチの掛け違いで交換可能なものです。今のところ、「希望」と「うさんくさいもの」のどちらの文脈も発生しているし、わけのわからないものだからこそ、こういう状況になっているのだと思います。
 ゲームに全く関わりのない文脈の方が、「ゲーム」について語る、ということはあっていいと思っています。そういうタイプの語り手の「語り」自体を受け入れられるような状況すら、この概念を広めるためのプロセスとしては、否定できないものだと思っています。
 しかし、そのタイプの語りは、波及にとって否定できないにせよ、そのタイプの語りだけだと、曖昧な言葉、が落ち着く先がありません。その先にある落ち着いた議論への道を開いておきたい。そういうことを考えています。
 たぶん、「ゲーミフィケーション」という語のふわふわした感じは、この分野の代表的なサービスのそのものが広く社会に実感として広まるまで続くものでしょう。できれば、それまでにこの話が失速せずにいてもらうための手を尽くしたいと思っています。
 「バッジ」や「レベル」といった、タイプのノウハウを擁護したいわけではなく、私がどうにかしたいと思っているのは、
 
 「ゲームが社会にとって意味のあるものになる」
 
 ということです。
 その状況を成立させるために、微力を尽くしていきたいと考えております。

twitter ハッシュタグ #読んでない本ゲーミフィケーションの帯を提案

 井上です。
 みなさまに、うさんくさいワードとして評判を博している『ゲーミフィケーション』というタイトルの本を出す著者です!
 せっかく、うさんくさいと思われていることですし、この際、広告キャンペーンということで、みなさんにぜひとも本の「帯」の提案をしていただければと思っております。
 すでに友人からは、次のような帯の提案をいただいていおります。

  • 例2:http://www.amazon.co.jp/dp/4140815167 いい本なので買って下さいお願いします!書いてる彼は根はいい奴なんです! 俺、あいつから金借りたことも何回もあるんです! そして何回か踏み倒してるんです! 買ってあげて!

 支援する気があるのか、ネガキャンなのか、もはや、わかりませんね!ナイス嫌がらせ!

 そういうわけで、「本の帯にしたい言葉」をツイッターで募集したいと思います!

 #読んでない本ゲーミフィケーションの帯を提案

 とつけて、ツイートしてください。
 上記のツイートであれば、

 という感じで。
 一応、amazonの販売ページ http://www.amazon.co.jp/dp/4140815167 へのリンクも付けていただけると幸いです。

 このハッシュタグで検索をかけて、リツイート数が多かった提案を、著者本人から、担当編集者に帯にしてもらえるよう交渉したいと思います。
 ( >編集者のKさんには、ぜひ度量をみせていただきたく…!)

 〆切期限はとりあえず、書店に本がだいたいならびおわるであろう27日まで応募させていただきます。

 ※リンク先のような下ネタはたぶん、むりです
 【画像あり】BL本の帯クソワロタwwwwww
 http://blog.livedoor.jp/himasoku123/archives/51674521.html

 ※このぐらいで抑えていただければ、なんとか…
 『かわいそうなぞう
 http://blogs.yahoo.co.jp/barbarella_teraoka/53307681.html 

シリアスゲームとゲーミフィケーションは何が違うか?

 爆問学問で、シリアスゲームの話題をやる、ということなので、ちょっと簡単に参照先記事、として書いておきます。
 シリアスゲームと、ゲーミフィケーションについては一緒だ、とみなすむきもあるのですが私および、一部の論者の間では、この二つは概念的に分けておこう、というはなしがけっこうあります。

1:同じところ

 ゲームを娯楽以外のさまざまなシーンのために活用する、というところ。

2:違うところ

 シリアスゲームは、あくまでゲームの作品をつくる、ということです。「このゲーム何するの?」って言われたときに、きちんとゲームを遊べるように作っておく必要がある。それがシリアスゲームです。
 だけれども、ゲーミフィケーションというのは「ゲーム」である必要がありません。ゲーミフィケーションというのは、既存の活動の中にゲームの仕組みを持ち込むことです。

 たとえば、消防士のシリアスゲームと、ゲーミフィケーションがあった場合

[ シリアスゲームの例 ]
消防隊の一員となって、ニューヨークの地下鉄駅構内で有毒ガスが撒かれた状況をどうにかするようなゲームなど。こういったゲームをプレイすることで、消防士としての訓練になる、といった効果が見込まれる。(※実際に『ハズマット:ホットゾーン』というシリアスゲームがあります)

[ ゲーミフィケーションの例 ] 
消防隊の日常業務のなかに、うまくポイント制や対戦などで競技性をもちこんで消防士が日常業務を楽しめるようにしたりするようにすること。

 ということになります。
 シリアスゲームのほうがどちらかというと仮想空間をベースに行動をして、そこで得たものを現実空間に還元していくものだとすれば、ゲーミフィケーションは現実空間の行動をベースとして、仮想のポイントなどをその感覚にミックスしていくようなものです。
 今放映されている、爆問学問では、この二つは区別されていないようですが、まあ世間的には「シリアスゲーム」も「ゲーミフィケーション」もマイナーなので、こういう紹介でも、まあいいかな、とは思います。
 ただ、なぜ、私とかがこういう区分をするかというと、シリアスゲームの流れは、けっこう前(2000年代前半)からあるものですが、ゲーミフィケーションの話は、2010年から言われ始め2011年からバズった言葉です。
 で、2000年代前半からある流れと、2010年あたりからはじまった潮流は、やっぱり全く別のことを起源としているし、面白さの方向性もちょっと違うのですね。この区別をしないと、今になってどうして「ゲーミフィケーション」ということ新しい潮流として論じるのかが、ちょっとよくわからなくなるので、なるべく区別をしています。
 詳しい話は、本で!

井上明人ゲーミフィケーション』(NHK出版)
http://www.amazon.co.jp/dp/4140815167